「ヒト」が生き生きと働ける環境を考えるブログ

私が約17年間勤めた会社を辞めようとしている理由と、まつわる原因を分解していきます。経営者や管理職の皆さんに、ふと考えて頂きたいことを記事にしています。

がっかりした、会社からの通知②(労働基準法、育児・介護休業法と、社内規定)

私は、2009年に育児休暇を取得後、今日現在まで、時短勤務をさせて頂いています(部長職の期間も含みます)。

管理職である以上、責務を全うする必要がありますから、時短であろうと責任範囲はフルタイムと変わりません。

また、給与・賞与等が一定額減額されてしまいますが、やむを得ません。

子どもを育てるために、下記に記載した私の譲れない条件を貫くために、可能な限り、拘束時間を減らしたいのです。

 

bluemiyumiyu.hatenablog.com

 

人によっては「管理職なんだから、時短なんて甘い」と思う方もいらっしゃるでしょう。私自身、部下に申し訳ないと思いながら、精一杯、職責を全うしてきました。

しかし、チームワークが強化されたり、部下のマネジメント力が向上したり、と、良いことも沢山ありました。環境が特殊なために、一人一人の強みを最大限に発揮できる組織づくりが功を奏したと考えます。

お世話になった上司も就業時間に配慮してくださり、私も業務時間外に時間を作って、精一杯、職責を果たしてきました。拘束時間は短くても、別の時間を確保して責任は果たしてきました。

決して「お手本」とか大そうなことは言えませんが、「時短でも管理職は務まる」一例として、会社に貢献してきました。

 

しかし先日、人事制度の改訂に続き、給与体系の改訂も行われ、就業規則も見直されました。そして、しばらくしてから管理職にのみ、ある通知が届きました。

そして、この通知が、以下の記事「三度目の正直」の決定打になりました。

 

bluemiyumiyu.hatenablog.com

 

 

数年前に、「名ばかり管理職」が問題になりましたが、私が所属する会社も他人事ではないなーと感じていました。「管理職 ≠ 管理監督者」の基準が曖昧だったからです。

しかし、この度の通知は、管理監督者の取り扱いを明確にしたとの通知でした。私が所属する会社では「管理職 = 管理監督者」だというのです。

 

愕然としました。これを「虚無感」というのでしょうか。

私は、通知を見てがっかりしたどころではなく、ぶつける先のない激しい怒りと共に、「私はこれまで何をしてきたんだろう」「会社にとって、私は不要な存在なのかもしれない」と感じてしまいました。

以下の記事で「不要な人材」をテーマにしましたが、実は、私自身も対象の一人だったのです。

 

bluemiyumiyu.hatenablog.com

 

会社の経営者の立場からすれば、私のように都合の良い自己主張をし、オリジナリティがある組織を創っていれば、煩わしい存在だったかもしれません。会社の規模が大きければ大きいほど、目立つと障りもの扱いされたり、社内政治に巻き込まれますし。

とにかく、納得いく説明が欲しくて調べたところ、以下にわかりやすい記事が掲載されていました。

business.bengo4.com

こちらの言葉をそのまま引用すると、「管理監督者については、時短勤務の措置をとる必要はない」のです。

 

約8年間、今所属する会社で時短勤務を活用させていただき、なんとか自分らしく生きてきた私にとっては、頭を叩き割られたかのようなショックを受けました。

今までの生き方を全否定された気になったからです。

 

確かに、私はとても恵まれた環境で仕事をさせていただきました。そのおかげで、家庭も仕事も何とか両立してくることができました。

これは、今、私が所属している会社が「ヒト」に対する理解があり、従業員に対して多くの配慮をしてくださった結果だと捉えていました。

でも、それは違ったようです。違ったというか、どこかで変わってしまったのかもしれません。

いずれにしろ、この新しい規則の環境下では、「ヒト」が心豊かにキャリアを積んでいけるとは到底思えないのです。

 

今回の通知から考えられる、「ヒト」にまつわる課題は色々と上がります。

・働き盛りの20代~40代の子持ち女性は、子育てしながらどれだけの人が管理監督者として務まるのか

・管理監督職になった働き盛りの20代~40代の子どもを持たない女性は、これから子育てをしていきたいと考えるのか

・介護が必要となる場合にも、管理監督者非管理職の是非を求めることになり、経験豊富な人材が離職するのではないか

・そもそも、今回の通知自体、数年前の「名ばかり管理職」の再来ではないか

などなど。

 

先日も「女性活躍推進法」について記事にしましたが、こちらで推進される計画内容にも逆行しかねず、あちらこちらで矛盾らしき現状が目につきます。

高齢化社会に突入している今、「子育ては親か他人に任せろ、家事もアウトソーシングが当たり前」という世界を作ろうとしているようにしか、私は感じないのですが・・・。

 

bluemiyumiyu.hatenablog.com

 

私は、自分らしく働ける環境・会社であるかどうか、法の解釈の行方も学びながら、自分でよく考えて判断し、必要な時は潔く「会社を去る」勇気が必要だと感じました。

 

ちなみに私は過去に一度、「会社を去る」ではなく、「会社を変える」働きをする、という選択をしました。しかし、こちらは想定外のことが起こり、思わぬ結果に至りましたので、また改めて記載します。