「ヒト」が生き生きと働ける環境を考えるブログ

私が約17年間勤めた会社を辞めようとしている理由と、まつわる原因を分解していきます。経営者や管理職の皆さんに、ふと考えて頂きたいことを記事にしています。

また一人、会社を去りました。

同じ組織で働いていたメンバーが、私より先に会社を退職することを知ると、とても淋しい気持ちになります。

今回は、約10年同じ組織で働いていた元部下です。

先週末、私にも一報が入り、今日は2人で送別ランチをしました。

 

彼女は、私と同じような価値観を持っており、育児休暇取得後、ずっと時短勤務を続けていました。

フルタイムに戻るのが厳しくても、時短勤務であと2年は働けるはずでした。

 

リーダーシップを積極的に発揮するタイプではありませんでしが、縁の下の力持ちで、何事もスピーディーにこなせるスーパーウーマンです。

こういうメンバーがチームに一人いると、役割さえ明確にすれば、チーム力がとても上がります。

 

彼女の転機も、私と同じ、2014年秋の組織改編でした。

その後、配属された組織では、自分らしく力を発揮できず、身も心もボロボロになってしまったようです。

 

一番のダメージは、Projectを1人任せにされたことのようです。

確かに、該当部署では、利益を最大化するために、最小人数でProjectを構成していました。ほぼどのProjectも主担当1名で業務を運用していました。

身体が壊れないと、リソースも増やしてもらえない状況に疲れはて、異動の希望を出してみようかといった選択肢も出ないほど、追い込まれていたようです。

 

企業は利益を追求しないと成り立ちませんが、「ヒト」「モノ」「カネ」のバランスが取れていないと、永く成長し続けるのは難しいものではないでしょうか。

もちろん、一発勝負前提なら話は別ですが、多くの企業は、存続し続けていきたいはずですよね。

 

私が所属する会社も、一見数字だけ見れば成長し続けています。

経営戦略は素晴らしいのでしょうけれど、現場の疲弊感は半端ではありません。

長く居続けられる「ヒト」は少なく、新卒や若手中途者が数年頑張り、スキルを磨いて転職していきます。

 

今のご時世、一つの会社に縛られる必要はないとは思っていますが、心や身体を壊して去る「ヒト」を増やし続ける企業は、これ以上増やしてはならないと思います。

でも、経営者・管理職者の当事者の方々は、数値目標に追われて、気がまわらない方が多いのではないでしょうか。

 

部下を持つ皆さま、どうか周りの「ヒト」の様子を、もう一度見ていただけませんか。