また一人、会社を去りました。
同じ組織で働いていたメンバーが、私より先に会社を退職することを知ると、とても淋しい気持ちになります。
今回は、約10年同じ組織で働いていた元部下です。
先週末、私にも一報が入り、今日は2人で送別ランチをしました。
彼女は、私と同じような価値観を持っており、育児休暇取得後、ずっと時短勤務を続けていました。
フルタイムに戻るのが厳しくても、時短勤務であと2年は働けるはずでした。
リーダーシップを積極的に発揮するタイプではありませんでしが、縁の下の力持ちで、何事もスピーディーにこなせるスーパーウーマンです。
こういうメンバーがチームに一人いると、役割さえ明確にすれば、チーム力がとても上がります。
彼女の転機も、私と同じ、2014年秋の組織改編でした。
その後、配属された組織では、自分らしく力を発揮できず、身も心もボロボロになってしまったようです。
一番のダメージは、Projectを1人任せにされたことのようです。
確かに、該当部署では、利益を最大化するために、最小人数でProjectを構成していました。ほぼどのProjectも主担当1名で業務を運用していました。
身体が壊れないと、リソースも増やしてもらえない状況に疲れはて、異動の希望を出してみようかといった選択肢も出ないほど、追い込まれていたようです。
企業は利益を追求しないと成り立ちませんが、「ヒト」「モノ」「カネ」のバランスが取れていないと、永く成長し続けるのは難しいものではないでしょうか。
もちろん、一発勝負前提なら話は別ですが、多くの企業は、存続し続けていきたいはずですよね。
私が所属する会社も、一見数字だけ見れば成長し続けています。
経営戦略は素晴らしいのでしょうけれど、現場の疲弊感は半端ではありません。
長く居続けられる「ヒト」は少なく、新卒や若手中途者が数年頑張り、スキルを磨いて転職していきます。
今のご時世、一つの会社に縛られる必要はないとは思っていますが、心や身体を壊して去る「ヒト」を増やし続ける企業は、これ以上増やしてはならないと思います。
でも、経営者・管理職者の当事者の方々は、数値目標に追われて、気がまわらない方が多いのではないでしょうか。
部下を持つ皆さま、どうか周りの「ヒト」の様子を、もう一度見ていただけませんか。